認知症チームの吉谷です
前回に引き続き認知症について記載します。
2025年には約700万人(高齢者の約5人に1人)が認知症になることが予測されており、認知症になると物忘れなど様々な症状が出現するという話をしました。
今回はこの「様々な症状」に焦点を当てていきます。
(厚生労働省老健局より引用)
上記の図を参考に説明していきます。
認知症の症状には大きく分けて中核症状と行動・心理症状(BPSD)の二つに分けることが出来ます。
まず、中核症状と呼ばれる症状は具体的に、直前の出来事や少し前の事を忘れる記憶障害や判断力の障害、予想外の出来事に対して対応が難しくなる問題解決能力の障害、日付や場所がわからなくなる見当識障害、道具を上手に使えないなどの失行、言葉が出にくくなる失語などがあります。これらの中核症状は、認知症になれば誰にでも、出現すると言われています。(個人差あり)
では、次にBPSDについてです。
BPSDの症状は様々であり、せん妄や抑うつ、興奮、徘徊、睡眠障害、幻覚・妄想、暴言や暴力、もの取られ妄想、弄便、失禁等様々です。BPSDでは、認知症者の置かれている環境や、人間関係等が関与して出現するとされておりそれぞれ表れ方が違います。そのため、BPSD現れない人もいる一方で、BPSDが前景に出てしまうこともあり、介護者が苦慮する症状の多くは、中核症状よりもBPSDと言われています。
前述しましたが、BPSDには、多くの事柄が関与しており、出現の背景には本人なりの理由があります。その背景にある「なぜ」を考え、寄り添った対応をすることで、症状を改善できる場合も少なくないです。
上記に記載した症状は一例であり、認知症タイプによっても出現の仕方が変わってきます。
今回は症状について記載しました。
かなり難しい内容かと思います。一番は、認知症ということで頭ごなしに言うのではなく、「なぜ」を考えて寄り添う事が重要です。私も日々のリハビリで気を付けています。
認知症チームでは今後とも、認知症について発信していきます!!宜しくお願い致します。